秋のハチミツを下田で搾った。

2006年09月20日

 ハチミツを搾った。
 伊豆・下田市に住む両親を手伝って。
 親父(82)が趣味で飼っている。
 年2回搾る。前回は、6月20日だったから、3ヶ月ぶりだ。

蜜蜂たち.jpg
(写真をクリック)

 2群飼っている。
 1群のハチ数は25、000匹で、働きバチの寿命は2〜3週間だが、女王バチが絶え間なく産み続けるから、各群の働きバチの総数はいつも変わらない。
 計5万匹の働きバチが、雨の降らない日にせっせと集めた蜜である。
 前回は2斗(36g)だった。
 今度はこれより多いかどうかが関心の的だった。

 巣から半径2キロの円内のテリトリーの中にある花々から集めている。朝から晩まで、巣と花々をひっきりなしに往復して集めるのだが、1匹の働きバチが集める蜜の総量は、2〜3週間の生涯で茶さじ1杯分だという。

 1群25、000匹の家は、1棟の巣箱だ。
 1棟は、巣箱が3段重ね。
 箱の中には、巣礎(すそ)が10枚ずつ入っている。
 巣礎とは、ハチが巣を作りやすいように用意された巣の基礎。上の2段の箱の中の巣礎がハチミツ貯蔵用、下の1段は、女王の産室用である。

 人間がこのように、上の2段だけをハチミツ貯蔵用に限定できるのは、働きバチの2倍以上の体をもつ、大きな女王バチが上の2段に移動するのを防止する仕切りを、1段目と2段目の間に、設置しているからだ。
 女王バチは、上に移動できないから、下の1段の中に置かれた巣礎だけに子を生み付ける。
 人間の悪知恵である。
 女王バチは上に移動できるなら、上にも生み付ける成り行きになるのだ。
上の写真の、鉄線が、その仕切り

巣礎を出す.jpg
(写真をクリック)


 網をかぶり、煙霧器(えんむき)で煙を蜂たちに吹きつけつつ、蜜が貯蔵された巣礎を引き出す=写真上。巣礎に築きあげられた巣にはびっしりと蜜が貯蔵されて重く、巣の表面は蝋で蓋がされている。
 ミツバチは、煙を吹きかけられると、沈静化され攻撃的でなくなる。煙霧器の煙は、ケヤキの青葉を燃やしてつくる。

 巣箱から引き出された巣礎は計40枚。
 ハチミツが貯まった巣礎の巣の、裏表の表面をふさぐ蝋を包丁で切り取る=写真下。そして遠心分離器に入れる。遠心分離器には、1回につき6枚の巣礎を入れられる。

蜜の蓋切り.jpg
(写真をクリック)


 遠心分離器=写真下=は高さ1.2b、直径1bで鉄製。手で回す。
手回し作業は、もちろんオレの役割だ。
 最初に右回し。思いっきり回す。ついで左回し。これも思いっきり。
 遠心分離器を回す時間は、1回あたりおよそ10分間くらい。これを7回繰り返した。

 絞り集めた蜜は、網で濾す。
こうして集めた蜜の量は、2斗2升、約40g。3ヶ月前より4g多かった。
 朝10時から働き詰めで午後2時までかかった。

遠心分離機.jpg
(写真をクリック)


 今年の蜜は、ありきたりなメノウ色で、昨年に比べ色が薄い。
 ブドウ色をしていた昨年の秋蜜と大きな違いだ。
 これは、今年はクリが不作で、クリの花が少なかったため。

 「今年はいい蜜だ」と、人差し指ですくって味わった親父は喜んだ。
 いい蜜には違いなかったが、オレはすこし落胆した。
 オレはクリの花の蜜が入った秋蜜が、味わいが深くて好きなんだ。
 だれもが評価する、花の香りに満ちた6月の蜜よりも、クリで味わいが深い秋蜜の方がいい。

 「ミツバチはかわいい」と、母親(78)はよく言う。
 わずか2〜3週間の生涯に、時間を惜しむようにして花蜜を集め続けるその姿が、いとおしいらしい。

 収穫した蜜は、毎回、近所や親類に配るんだが、
 「料理の味付けに使った」、なんてえ話を聴くと、
 母親は、
 「あそこには、もうくれないことにしよう」と怒る。

 大事に味わって欲しいのだ。
 ハチがかわいいからね。
 もらった蜜をどう使ったかは、ウチの母親には言わないでほしい。

posted by Jiraux at 17:29 | Comment(1) | TrackBack(0) | news 日々憤怒
この記事へのコメント
末期癌、下田市、で検索して訪問しました。
東京在住者で実家が下田3です、最近、癌の父を見舞いによく帰っています。・・・角田さんでしたね。(見当違いで幸いです^m^)
実は、伊豆で末期がんのひとがどう過されるのか?謎で検索してます。

他〜興味深く拝見させていただきました^^。漠然と田舎で養蜂をしてみたいな・・と思っていて、、おおお!!と食いつきました☆
お母様最高です〜♪
また伺いますね。
Posted by misaon at 2009年03月29日 13:44
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